自殺

自殺 (文春文庫)
柳 美里
文藝春秋
売り上げランキング: 246595


体調悪く、
アタマが過食魔に占領されると、

ついおかしな考えが脳裏をよぎってしまう。


生きる意味って何だろう、とか。

どこに焦点を置いて生きていけばいいだろう、とかとか。


だめだめだめ…


さるきちは首を横に振る。


考えちゃ、だめ。


過食拒食の症状が酷い時は
悲観的な考えしか浮かばない。

それはやっと、学んだこと。


そんな時は自ら

回路のスイッチを切ってしまへ。



さて、

本書は、タイトル通り、
自殺について書かれた本。

著者は

半ば肯定、半ば否定

という立場から“自殺”を論じている。


非難の声が挙がるのでは、と
危ぶまれるほど切り込んだ論調は、

今までの自殺に対する捉え方が
大きく覆されるかのよう。 はっ

また、その内容を
高校で講演したというのだから、

なんて大胆なんだろうと感心してしまう。



「あんたなんか産まなければよかった」

著者はキャバレーで働く母に
そう言い放たれ、

幼き頃から生きることへの不信感を抱き、
を強く意識するようになった。

そして14歳で自殺を試みるも、

失敗。



世界の隅っこで
ブルブル震えているところを、

誰かが後ろからひょいと押すと、

たちまち外へ出てしまう。

非常に不安定にたっているわけですから、

わずかな力で押されても
もう外へ出てしまう。


本書に引用された岸田秀先生の言葉。

せつないですね。


一方、

自殺は人間的で崇高な行為であるとし、

自殺するまで生きた”

自殺者の生き方を尊重するという
著者の意見には、

何か超越したモノ
を感じるし、
未遂で終わってしまった無念さをも

推するのでした。


本書では他にも、
著者の経歴も合わせながら、

いじめによる自殺
三島由紀夫や太宰治等の自殺による文学の
失恋による自己の一部の、など

自殺の種類について語っており、

また、寺島修司、hide尾崎豊、伊丹十三など
自殺者の分析を行い

著者の見解を述べています。


さらに、

身近な酒やタバコ、
さるきちに馴染み深い過食拒食も、

ゆるやかな自殺であると著者は言います。


即ち、

ただ、“生きる” だけでは満足できないヒトたち。


“生きる”ことに
何かしらの意味を見つけ出したい。


“生きたい”のだ。


手に入れたいのだ。

生きてる意義を。生きてる実感を。生きてる喜びを。


だから、何のタグも付加されていない
生活に飽き飽きし、

自分に嫌気がさし、

酒やタバコ、食べモノに依存しては
にたい”と願ってしまう。


「生きたいとにたいは全くイコールなのだ」


剃刀を手首にあて
赤い血を見るたびに、

生きていることを感じる

それと同様に。


他にもですね、

「完全自殺マニュアル」について、
毒薬という抑止力、
セックスとの関係、などなど

興味深い内容ばかりです。


ひとはその人生において

幾度かの結末を迎え、
そのたびに何かを葬らなければいけません。

自殺者は過去を埋葬できずに、

過去にこころを奪われ、
自滅したひとなのかもしれません。


いつか、さるきちにも
を迎える時がきます。

それが、
老衰であれ、病気であれ、自殺であれ。


願わくば、等身大のを、すべてのに―


斬新な一冊だったなあ。

古い本なので、
昨今の著者の意見を聞いてみたいところです。
 


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死にカタログ

死にカタログ
寄藤 文平
大和書房
売り上げランキング: 13623



さるきちの母が失踪した。


初めてではない。

ここ数年のうちに何回かあった。


兄弟ザル3匹はそれぞれ違う反応を示す。


上の弟サルは怒りモード。

「どれだけ周りを巻き込んでいるか、
わかってねェ怒

一番素直な反応なのかも。


下の弟さるは兄弟で唯一
実家で両親と同居している身。

「またか。困ったもんだうーん

彼は諦めモード。
達観しているともいえる。

もしかしたら兄弟の中で一番肝が据わっていて
冷静なのかもしれない。


そして長女さるきちは死の妄想モード。


母…死なないよね?くすん


身を隠した母が死を選ぶのではないかと
勝手に想像し、不安と恐怖で
胸にねじるような痛みを感じてるヒト。

さらには、「母…死なないよね?」メールで
弟たちを動揺させ、彼らの不安さえも
掻き立ててしまうほどの愚かっぷり。


電話やメールのやりとり。

うききき

と、騒ぎたったサル3兄弟なのでした。



さてさてさて、

この本は以前紹介したウンチの本の寄藤文平氏。

前々から察してはいたが、


彼は天才。 イエイ


いや、天才と変人の合間で
絶妙なバランスを取っている感じ

といった方が正しかろう。 うーん



彼は「死ってなんだろう」という
単純かつ難解な疑問を抱く。

そして死について考えてみるコトを決意する。


ヒトは誰しもいつかは死を迎えるものだけど、
死との距離はヒトによって異なるのよね。

病気で余命を告げられたヒトにとっては
まさに近しいモノなのだろうし、

一方で、
心身ともに健康なヒト、
例えば旦那サマのようなヒトにとっては
遠い遠い存在なのだろう。


さるきちが、母に襲いかかる死の影に
恐れおののくのは、
やはりさるきちが死をすぐ近くの存在として
捉えていることの表れでなのか。。


勝手口を開けたら、
あら、そこにいたの?みたいな。

もっと例えるなら、

普段はめったに会わないけれど
結婚式には呼んでおこうか的な友人、みたいな。


さてさてさて、

話は戻って、

彼は先ず死のカタチを考え、
それを図示しています。

波や砂時計、8の字だったり、
あるいは長い道路の先のちっちゃな点だったり。

さるきちの死はどんなカタチをしているんだろう。 はて


それから、世界のいろんな地域で信じられている
死の世界が描かれています。

日本だったら、魂が抜けて天国か地獄にいく
という考えが主流なのかな。

一方でね、
西欧のバイキングは死ぬと戦場に行くと思われていたり、
パプアニューギニアでは近所の島に行くと考えていたらしい。

面白いですよね。

本州で死んだおばあちゃんが
四国で元気に農業やってたりしたら。 はっ


あるいは、エジプトでは死者は再生すると思われていて、
だからこそ死体をミイラにしたのだし、

コオロギや蠅、鳥になると信じている所もある。

懐かしいのは、中国のキョンシー。

昔ドラマでありましたよね。

腕を“前習え”にしてぴょんぴょん跳ねるの。
お札を額に貼ると動きが止まるのよね。 ふふ。


それから、死因や死に場所の統計、
さらに後半では歴史上の偉人や
小説、映画の中の登場人物の死が描かれています。

このチョイスがまた面白い。

キリストに始まり、織田信長、坂本竜馬。
ヒットラーに、火あぶりの刑に処せられたジャンヌダルク、
老衰のピカソ、ギロチン台のマリーアントワネット。

さるきち好きな作品でもあるオスカー・ワイルドのドリアングレイ。
ウエストサイドストーリーのトニー。
I'll be backのターミネーター。

入水自殺の太宰治に割腹自殺の三島由紀夫。

ユニークなところで
ジュラシックパークの保険屋(ティラノサウルスにぱくりってね)
ごんぎつね(これは泣ける)
泡になる人魚姫。

ちなみに、高橋留美子の人魚シリーズでは
人魚の肉を食したヒトは不死身になって
それもツライのよね…

などなど、多岐多様にわたり、
それがちまっとしたイラストになってるからさらに楽しめるのだ。 


南野陽子の大ファンという著者。


もっと強烈に、陽子のココロをワシづかみにしたい

やっぱ死ぬしかねえ


そうして、妄想の中、
彼は陽子を助けるため
ビルの下敷きになるのであった…

ちゃんちゃん。


この妄想癖、さるきちも負けてられません。


“死”がテーマなのに笑えちゃう一冊です。 にっこり



さて、、


さるきちの母がどうなったのか。


その話はまた改めて。

人生にはいろんなコトが起きるのだ。。はああ。


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自殺という病



 
 毎年3万人ものヒトが自らの手で死を招いている。。
 





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自殺未遂―「死にたい」と「生きたい」の心理学



 この本は自殺を考えているヒトを対象に書かれています。



 先ず、自殺未遂者の実例が
10代から80代まで

 幅広く紹介されています。

 

 そして自殺は自ら死を選ぶしかない状況に

 追いつめられてしまった
強制的な行為として

 ココロの病気と自殺の関係を論じたり、

 
残された遺族の思いを紹介したりしています。



 後半に登場する闘病日記

 それは、ある男子高校生が思春期うつ病にかかり

 自殺を望みますが、

 入院し、医師と家族の支えのもとで徐々に回復。

 病院から学校に通学し、無事卒業を迎えるという実話です。

 「死にたい」から「生きたい」に変わる経緯

 詳しく描かれています。



 死を選ばないでほしい。



 著者の思いが伝わってくる一冊です。




 ☆関連コラム☆
 

  「自殺について〜さるきちの中の死のかたまり〜」

 




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摂食障害(過食嘔吐)10年目のさるきち@主婦です。

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