ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
エスピーオー (2002-09-06)
売り上げランキング: 6995



自分探しの冒険に出かけ、
結果的に摂食障害の沼にずっぽりはまって
抜け出せずにいるチャレンジャーさるきちですが、

でもね、


自分が女(メス)であるコトは認識している。


その意味で、
性同一性障害のヒトが抱える
自己喪失感は、さるきち以上のモノなのかもしれない。


さて、この作品は
さるきちが好きなミュージカルのうちの一つ。


東ドイツで生まれた少年、ハンソン。
アメリカのロックに胸躍らせる、
一見フツーの男の子。

でも、彼は

自分には何かが欠けているコトに気づいてた。



ギリシャ神話の両性具有の話を知っているだろうか。

古来の人間は、男性と女性、両方の性を有していたのですが、
大神ゼウスによって二つに引き裂かれ、
かつての分身を求め恋をする、というモノ。


ハンソンはね、

その“カタワレ”を求めていたんだ。


ちなみに、彼は
男性と男性の性を有する人間だったのね。

だから、男性に恋をする。


性転換手術を行い、
名をヘドウィグと改める。

新しい人生が始まるはずだった。


さるきちが、この作品中、一番好きなシーン。

Wig In A Box
曲はバラード調で始まる。

on nights like this, 
when the world's a bit amiss...


鏡の前に座り、
自分の姿を見つめるヘドウィグ。

米人にフラれ、独りぼっち。
残ったのは“アングリーインチ”だった。


“カタワレ”を見つけたと、
喜び勇んだ自分を恥じ、

引きかれたその胸には焦燥感。

以前にも増して、
ココロの穴は広がっていた。


でもね、


ほら。


彼は泣き顔に化粧を施す。
そして、カツラをかぶる。

そこに現れたのは、
紛れもない、新しいヘドウィグ。


転調とともに曲はロックへと変化していく。


自分の中に渦巻く虚しさ、
不条理な世の中に対する憤慨、
そして、“カタワレ”を求める激しい情念。。

ヘドウィグの才能は開花する。

彼はロックの中にすべてを爆発させるのだ。

I ain't ever
I'm never turing back.


そこには、もう鏡に映る惨めな彼の姿はない。

前を見据えて生きるヘドウィグがいた。


この作品で使われている歌はどれも素敵。
中にはイッちゃってる歌詞のモノだってあるんだけどね。

でもね、彼の歌には、
聴くヒトのココロを激しく揺さぶるものがあるのです。

それは彼が、すべてを曝け出しているから。


そして…


その歌を聴く聴衆の一人に、
“カタワレ”がいたのよね。


自分を曝け出すのって、なかなかできないですよね。

コワイもん。だーっ(泣)


ヘドウィグが幸運なのは、
彼にはロックがあったから。

自己表現できるロックがあったから。


さるきちもね、
自分を表現できるモノを探してる。

今までもずーっと、自分探しをしてきて
それが摂食障害に陥いる一因でもあったんだけどね、

いまはね、

ちょっと違うの。


さるきちね、
“虚しさ”もちゃんと“感じる”ようにココロがけてる。

そして、その上で、
向上心は忘れたくないなと思って。

大事なのは、自然体。

躍起になるのではなく、
無理したり、自分を偽るのではなく、

あくまで自然体で、
自分を表現できるものを探していきたいんだ。


さるきちの中で、
何かが変わってきてるように、感じています。


ちなみに、
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチは舞台もおススメです。

さるきち観たのは山本耕史主演。
予想以上に歌がうまかった。
特に低音の声。いいっす。

08年も再演されるようです。
ヘドウィグの相棒、イツァーク役には
韓国のロックシンガー、ソムン・タク。

さるきち、ソウルでも観ているのですが、
ソムン・タクの歌唱力には脱帽です。

ソウルは、大学路(テハンノ)の小劇場。
全員総立ち。熱気に包まれ、まさにライブのよう。 

さるきち頭振りまくりです。


ヘドウィグを観るには、きっと、
Zepp福岡といった会場よりも、
下北沢のこじんまりした小劇場のような
楽しめるだろうなあ。

でも、二人の共演は見物。
興味を持たれた方は是非チェックしてみてくださいね。にっこり


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tag : 性同一性障害 両性具有 ミュージカル 山本耕史 大学路 ソムン・タク ライブ ソウル 摂食障害

夢から醒めた夢

夢から醒めた夢
劇団四季
ポニーキャニオン (1988-12-21)
売り上げランキング: 10896













あたしは あたし
どこにいたって

あの子と出会って
入れかわったのよ

あの子と一日だけ
憧れていたのよ

あの子の住む世界に
いやなことなどなく
天国に遊ぶの
そんな世界を

子どもじみてる
お馬鹿さんだとヒトは言うでしょう

そうよ これが あたしよ


劇団四季は何度も観ていますが
さるきちが一番好きな作品は「夢から醒めた夢」。

原作は三毛猫ホームズの赤川次郎。

ピコは好奇心旺盛なココロ優しい女の子。
夢を配る配達人の導きにより、
ある一人の女の子、マコと出会う。


マコは幽霊。


交通事故で突然命を失った。

最愛の母にお別れの言葉も告げられず
この世を去った未練で、
天国に行けず彷徨っている。

ピコはマコと約束を交わす。


一日だけ、立場を交換しよう。


そして、マコは母に会いに行き
ピコは天国・地獄行きの便を待つ
霊界空港で、たくさんの幽霊たちに出会う…


さるきち今でも覚えています。

何があったのか、
さるきちはひどく落ち込んでいて
ウツ虫くんにとり憑かれていて

「体調悪いので帰ります」

と、突然会社を去る。
そして、その足で劇場へ。

その時上映していたのが、この作品。


始まったとたんに、
胸にこみあげてくる熱いモノ。

いや、まだマコさえ登場していないんですよ。
ただのイントロです。


さるきち号・泣だーっ(泣)



誰も泣いているヒトなんていやしません。
そりゃあそうです。

夢の配達人現るファンタジーと夢溢れるシーンなんですから。
まるでサーカスのような。


さるきちよっぽどココロが疲れていたのです。

それが、
ブザーがあり暗闇の中に独り。

突如現れた夢の世界に
ぐぐっと惹きこまれ、

ココロのつっかえが取れちゃったのです。


さるきちのココロは全くの無防備状態。


でもだからこそ、ココロに響いたのよね、きっと。


物語のラスト、
クライマックスのシーン。

マコを離したくない母親。


母: お願いよ このまま
   このまま時間を止めて

   もしそれがかなうなら
   この子の命の火を 消さないで

マコ: 旅立つの 光の国へ
    だから もう戻れない
     約束の時が来たわ


そう、ピコとマコの交換は一日だけの条件つき。

その約束を破れば、
ピコはずっと幽霊の世界にいなければなりません。

でもココロ優しいピコは
母子二人の姿を見て迷うのです。


ピコ: 愛されてた マコ
    哀しいお母さん
    もしも 二人が このままで
    生きていけるのならば


さあ、ピコはどんな決断を下したのでしょうか。

さるきちは嗚咽をあげそうになり
必死でこらえていました。
(だから泣きすぎだって怒) 

再演を待って是非観にいってくださいね。


ところで、霊界空港の幽霊たち。

老衰で死を迎えた老夫婦もいれば、
過労とアルコールで命を落としたサラリーマン。

無茶なバイクの運転でコロっと逝った暴走族。
受験で不合格、悲観に暮れビルから身を投げた学生。

そして、

戦争で命を奪われた、たくさんの子どもたち。


同じ命なのに。

運命とは何ぞや。


さるきちは、ちっちゃな世界にいるのよね。

もっと大きな世界に出たくって
でも出れずに、
過食魔と戯れる日々。


でも、その大きな世界って? 


平和な日常を送るコト。
それだけでも、幸せなんですよね。


やべえ。

今もCDを聴きながら
さるきち泣きそうっす。


ココロをさらけ出せるミュージカルの世界。

だからさるきちは止められないのよね。



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モーツァルト!


 
ミュージカル、モーツァルトもさるきちが好きな作品の一つ。

日本では2005年に上演されました。
モーツァルト役には、
さるきち愛する井上芳雄と
アッキーこと中川晃教のダブルキャスト。 love


生誕250年周年と
のだめカンタービレの後押しもあり、
モーツァルトは一時流行りましたね。
胎教にもいいとか。


ヴォルフガング・モーツァルト。

神童と呼ばれ、音楽一筋。
数多くの名曲を後世に残し、
35歳の若さで華々しく散る。。

芸術的な人生のようですが、

そのココロは葛藤に満ちていたのよね。


才能あふれるモーツァルトは
父親から過度の期待を受けて育つ。

ココロの中にはちっちゃいモーツァルト。
成長するにつれ
モーツァルトを苦しめる影になる。


「♪影を逃れて」

不安で一杯 のしかかる重り
何を聞いても
応えてはくれないのに
何処かで見てる 息がつまりそう
いつかアイツに
殺されてしまうだろう

どうすれば
自分の影から 逃れられるのだろうか?
自分の定めを 埋められるのだろうか?
殻を破り 生まれ変われるのか?
自分の影から 自由になりたい


モーツァルトは
壮絶な自分探しをしていたのね。

それって、生命に直結する苦しみ。

彼の場合、その苦しみを表現するものが音楽だった。

だから彼の作品は芸術として
人々を魅了し続けているのよね。


「♪何故愛せないの?」

確かに 僕は無責任
パパの言う通り
幸せ求め続け 刺激を探し
さまよっている 諦めずに
子どものままの僕が 今も僕の中にいて
こう聞くんだ 何故このままの僕を愛せないの?
僕の話す言葉は 届かない パパの耳に
何故パパが去ったのか 僕にはわからない
僕は 他の人と同じにはなれない
本当の自分を 殺せはしない

もう 守っては貰えないだろう
子供のようには もう二度と
思い出だけ 抱き締め
生き続けていく 振り返らずに
これからは自分の道 歩むんだ一人で
でも答えてほしい
何故愛せないの?
このままの僕を
何故愛せないの?
僕を


悲痛な叫び。
さるきち、泣けます。

歌詞はミヒャエル・クンツェ。
訳詞は小池修一郎です。うーん流石。

舞台に登場するモーツァルトは
擦り切れたジーンズという斬新な衣装。

再演に期待。


自転車に乗りながらウォークマンを聴いて
モーツァルトになりきってるさるきち。
めちゃ気分は盛り上がってます。

たまに信号待ちのおじさんが
怪訝な顔で振り返るのよね。

…おっと。いけね。


さあ、さるきちも行動に移すぞ。にやり
(↑何を企んでいるのだ??我ながら不安…) 


☆おススメ品☆

旦那サマにもさるきちの影響がっ。
ト音記号のネクタイです♪




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ジキルとハイド



何十回、いや何百回観たことだろう。
原作はスティーブンソンの「ジキル博士とハイド氏」。

このDVDの収録は2000年12月ブロードウェイ。
舞台は1885年ロンドン。

人望厚い名医ジキル博士。
病気に侵された父親を救いたい一心で、
自分の身体を実験台にすることを決意する。

開発薬を自らの腕に打ったとたん、
なんと、裏の人格ハイドが現れてしまいます。

ハイドは夜な夜な残虐な殺戮を繰り広げ、
それを抑止できないジキル博士は嘆き苦しみます。

この作品のテーマである善と悪。
興味深いのは、それが一人の人間であること。

人情深いジキルと残忍なハイド。
いったいどちらが己なのか。


いや、どちらも己なのだ。


嫌な自分だからといって消してしまえば
それは自身の破滅を意味する。


さるきちたちも、

過食嘔吐する自分にどんなに嫌気がさしたとしても、

その自分を否定することはできないのです。

消しちゃうこともできないのよね。


二重人格性を描いた作品は
オスカーワイルドのドリアン・グレイの肖像とか
エドガー・アラン・ポーのウィリアム・ウィルソンとか、

そしてこのジキル博士とハイド氏、

どれも悲劇の結末を迎えます。


さるきちはどうやって共存していけばいいのでしょう。
ハッピーエンドの作品…うーん。パッと思いつかないな。 うーん



なーんて。


違うんですっ。


さるきちがこのDVDを紹介したのは、
そんな二重人格性やらなんやらじゃないのですっ。

ルーシーなのですっ。
 

ルーシーは娼婦。
毎晩酒飲み客を相手にバーで踊っています。
美貌で客を魅了する彼女。

でもね、


ココロの内にあるのは孤独感と焦燥感


ルーシーは自身に問いかけます。


“Who am I? What am I?”


そんな彼女がジキル博士に恋をする。
そして新たな人生に夢を馳せるのです。

A New Life


さるきち思います。


人生は一度じゃない。


そのヒトの捉えようによっては
何度だってあるんじゃないかな。

いつからだって、
新しい人生を踏み出せるんじゃないかな。


ルーシーもまさに、
その運命の第一歩を踏み出そうと、

自分のココロの内にある、
“生命”の輝きを実感したのよね。


…で、その直後ハイドに殺されるのですが。。 くすん



演じているのはColeen Sexton。
素っ晴らしい歌唱力です。
彼女の高音にさるきち卒倒。 
   
さるきちは彼女が好きなのです。 きゃぴ



ちなみに、日本でも鹿賀丈史主演、
ルーシー役をマルシアで
上演されていましたが、
   
正直、、イマイチです。

さるきちとしては、
歌詞の訳も気に入らないし、
役者の歌唱力も、物足りなさを感じてしまいました。

鹿賀さん低音はいいけど
やっぱり“鉄人”になっちゃうのよね… うーん



韓国版もありまして、
こちらはおススメです。

主演のチョ・ソンウに惚れたという
韓国人の友人が何人かいます。


さるきちも、一瞬でいい。
ルーシーのように生命の輝きを感じたい。


…あ。


やっぱり一瞬じゃだめだ。

旦那サマとともに、長生きせねば。


☆関連品☆

イチゴ傘です♪
あ。イチゴ模様は関係ありません。




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Author:さるきち
摂食障害(過食嘔吐)9年目のさるきち@主婦です。

治したい。でも治りたくない。

さるきちの中の天使と悪魔が
今日も闘っている。。。

ウツ虫くん、虚し虫くんとも仲良し。
趣味はカフェでまったり読書っ。

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できるだけ笑いをお届けしたいと思っています。

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