ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
自分探しの冒険に出かけ、
結果的に摂食障害の沼にずっぽりはまって
抜け出せずにいるチャレンジャーさるきちですが、
でもね、
自分が女(メス)であるコトは認識している。
その意味で、
性同一性障害のヒトが抱える
自己喪失感は、さるきち以上のモノなのかもしれない。
さて、この作品は
さるきちが好きなミュージカルのうちの一つ。
東ドイツで生まれた少年、ハンソン。
アメリカのロックに胸躍らせる、
一見フツーの男の子。
でも、彼は
自分には何かが欠けているコトに気づいてた。
ギリシャ神話の両性具有の話を知っているだろうか。
古来の人間は、男性と女性、両方の性を有していたのですが、
大神ゼウスによって二つに引き裂かれ、
かつての分身を求め恋をする、というモノ。
ハンソンはね、
その“カタワレ”を求めていたんだ。
ちなみに、彼は
男性と男性の性を有する人間だったのね。
だから、男性に恋をする。
性転換手術を行い、
名をヘドウィグと改める。
新しい人生が始まるはずだった。
さるきちが、この作品中、一番好きなシーン。
Wig In A Box
曲はバラード調で始まる。
on nights like this,
when the world's a bit amiss...
鏡の前に座り、
自分の姿を見つめるヘドウィグ。
米人にフラれ、独りぼっち。
残ったのは“アングリーインチ”だった。
“カタワレ”を見つけたと、
喜び勇んだ自分を恥じ、
引きかれたその胸には焦燥感。
以前にも増して、
ココロの穴は広がっていた。
でもね、
ほら。
彼は泣き顔に化粧を施す。
そして、カツラをかぶる。
そこに現れたのは、
紛れもない、新しいヘドウィグ。
転調とともに曲はロックへと変化していく。
自分の中に渦巻く虚しさ、
不条理な世の中に対する憤慨、
そして、“カタワレ”を求める激しい情念。。
ヘドウィグの才能は開花する。
彼はロックの中にすべてを爆発させるのだ。
I ain't ever
I'm never turing back.
そこには、もう鏡に映る惨めな彼の姿はない。
前を見据えて生きるヘドウィグがいた。
この作品で使われている歌はどれも素敵。
中にはイッちゃってる歌詞のモノだってあるんだけどね。
でもね、彼の歌には、
聴くヒトのココロを激しく揺さぶるものがあるのです。
それは彼が、すべてを曝け出しているから。
そして…
その歌を聴く聴衆の一人に、
“カタワレ”がいたのよね。
自分を曝け出すのって、なかなかできないですよね。
コワイもん。![]()
ヘドウィグが幸運なのは、
彼にはロックがあったから。
自己表現できるロックがあったから。
さるきちもね、
自分を表現できるモノを探してる。
今までもずーっと、自分探しをしてきて
それが摂食障害に陥いる一因でもあったんだけどね、
いまはね、
ちょっと違うの。
さるきちね、
“虚しさ”もちゃんと“感じる”ようにココロがけてる。
そして、その上で、
向上心は忘れたくないなと思って。
大事なのは、自然体。
躍起になるのではなく、
無理したり、自分を偽るのではなく、
あくまで自然体で、
自分を表現できるものを探していきたいんだ。
さるきちの中で、
何かが変わってきてるように、感じています。
ちなみに、
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチは舞台もおススメです。
さるきち観たのは山本耕史主演。
予想以上に歌がうまかった。
特に低音の声。いいっす。
08年も再演されるようです。
ヘドウィグの相棒、イツァーク役には
韓国のロックシンガー、ソムン・タク。
さるきち、ソウルでも観ているのですが、
ソムン・タクの歌唱力には脱帽です。
ソウルは、大学路(テハンノ)の小劇場。
全員総立ち。熱気に包まれ、まさにライブのよう。
さるきち頭振りまくりです。
ヘドウィグを観るには、きっと、
Zepp福岡といった会場よりも、
下北沢のこじんまりした小劇場のような
楽しめるだろうなあ。
でも、二人の共演は見物。
興味を持たれた方は是非チェックしてみてくださいね。![]()
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theme : 病気と付き合いながらの生活
genre : 心と身体

















