狂ったヒトたちの話 第一話
流行りのケータイ小説じゃないけれど。
以下抜粋です。
狂ったヒトたちの話をしようと思う。
先ず、酒好きの不整脈の男。
彼は生まれた時から心臓に障害を持っていた。
医者からは数年の命と宣告されたのだが、
50数年経つ今も無事に生きながらえている。
男は病院からくすねた(若い時に肺炎にかかって入院した時だ)
聴診器を自分の胸にあて、
彼の幼い一人娘にその鼓動を聴かせたものだった。
どっくん、ど、どどっくん、どっくん、ど、ど、どっくん…
その不整脈は何かの即興曲のようだった。
山間の小さな町に育った男は
近所の河原までトラックをとばしては流木を拾い集め
荷台をいっぱいにして家に持ち帰った。
そして晴れた日に庭にそれらを並べ十分に乾かすと、
心地よい音を立てながら斧で割り
大好きな風呂の薪にした。
西日が射す頃には男は湯に浸かっていた。
男は熱い湯が好きだった。
それから、 ひとっ風呂浴びた後の酒はもっと好きだった。
自分で作ったつまみをちゃぶ台に並べ、
ちびりと始めた酒は、
酔いが回るにつれ飲み方も豪快になった。
そして宴は夜中まで続き、
最後は酔いつぶれてその場に寝てしまうのだった。
音楽を愛した男は
バイオリンとクラシックギターを弾きこなし、
酔っぱらって気分が良くなると娘にその腕前を披露した。
(大声で歌うのはいいがひどい音痴だった)
彼には(もちろん)妻がいたが、
しかし彼女はそれらをひどく嫌った。
酒も楽器も、なによりひどい彼の歌を。
眉間に皺を何本も寄せ
ヒステリーを起こして叫び、男を非難した。
男はもともと温和な性格だったのだが
酒が入ると気性が荒くなり妻とはよく言い争いになった。
何度か手を挙げることもあった。
妻は娘を連れて何度も出ていき、
その度に男はシラフになった翌日、
彼女の実家に出向いては連れ戻すのだった。
その際、謝罪の弁があったのかどうかは定かではない。
酒癖に加え、男は女癖も悪かった。
男は人当たりもよかったし、
彼のくったくない笑顔は女に疑う余地を与えなかった。
何人もの女、それぞれに愛情を抱き優しく接した。
娘の小学校の先生とも関係を持ち、 一時は同棲もした。
しかし女の隣町への転任が決まると
自然と関係は絶たれた。
男は住み慣れた町が好きだったし、
事実、娘の結婚式のため東京へ出向く必要があった時を除き、
電車に乗ることすら嫌がった。
そんな男であったが、娘は父親を好いていた。
男も娘を愛していた。
二人は仲の良い親子だったのだ。
ある時、
男はいたずらに、
娘の浴室を覗いた。
単なる冗談に過ぎなかった。
性欲という概念すらそこに存在しなかった。
彼はただ、鍵の掛かっていない浴室のドアを
ほんの少し押し開いただけだった。
立ちこもる湯気の向こうにうっすらと
娘の丸みを帯びた姿があった。
娘は中学生になっていた。
ついこの間まで一緒に湯船に浸かっていたというのに。
石鹸の香りの中に、
柔らかな女の身体の匂いを感じ、男は驚いた。
その時、娘が振り向いた。
大人の女性とは程遠い小さな胸の膨らみを携え
無防備に娘はそこに立ちすくんだ。
男と娘は一瞬目が合った。
長い一瞬だった。
男にとっては冗談めいた単なる日常の一コマに過ぎなかった。
娘の幼い身体に男は安堵していた。
そして、男はすぐにその一瞬を忘れた。
女はその一瞬を一生忘れなかった。
以上。
失礼しましたー。
さてさて、
新年会でがぶ飲みヤケ食いのさるきちは、
着々と肥えています。
千鳥足で帰宅。
酔った勢いで、
めっちゃハイテンションになったかと思えば
顔をぐちゃぐちゃにして泣く。
「今年初泣きだね」
と旦那サマ。
今年は何度涙を流すのだろう。
☆おススメ品☆
↓スタバのマグカップ♪
バレンタイン仕様ですー。
さるきちはメタリックピンクのハートタンブラーもゲットしました♪
カウンターに座って、まったり大好き。

ぽちっとお願いします
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狂ったヒトたちの話をしようと思う。
先ず、酒好きの不整脈の男。
彼は生まれた時から心臓に障害を持っていた。
医者からは数年の命と宣告されたのだが、
50数年経つ今も無事に生きながらえている。
男は病院からくすねた(若い時に肺炎にかかって入院した時だ)
聴診器を自分の胸にあて、
彼の幼い一人娘にその鼓動を聴かせたものだった。
どっくん、ど、どどっくん、どっくん、ど、ど、どっくん…
その不整脈は何かの即興曲のようだった。
山間の小さな町に育った男は
近所の河原までトラックをとばしては流木を拾い集め
荷台をいっぱいにして家に持ち帰った。
そして晴れた日に庭にそれらを並べ十分に乾かすと、
心地よい音を立てながら斧で割り
大好きな風呂の薪にした。
西日が射す頃には男は湯に浸かっていた。
男は熱い湯が好きだった。
それから、 ひとっ風呂浴びた後の酒はもっと好きだった。
自分で作ったつまみをちゃぶ台に並べ、
ちびりと始めた酒は、
酔いが回るにつれ飲み方も豪快になった。
そして宴は夜中まで続き、
最後は酔いつぶれてその場に寝てしまうのだった。
音楽を愛した男は
バイオリンとクラシックギターを弾きこなし、
酔っぱらって気分が良くなると娘にその腕前を披露した。
(大声で歌うのはいいがひどい音痴だった)
彼には(もちろん)妻がいたが、
しかし彼女はそれらをひどく嫌った。
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眉間に皺を何本も寄せ
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その度に男はシラフになった翌日、
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男は人当たりもよかったし、
彼のくったくない笑顔は女に疑う余地を与えなかった。
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娘の小学校の先生とも関係を持ち、 一時は同棲もした。
しかし女の隣町への転任が決まると
自然と関係は絶たれた。
男は住み慣れた町が好きだったし、
事実、娘の結婚式のため東京へ出向く必要があった時を除き、
電車に乗ることすら嫌がった。
そんな男であったが、娘は父親を好いていた。
男も娘を愛していた。
二人は仲の良い親子だったのだ。
ある時、
男はいたずらに、
娘の浴室を覗いた。
単なる冗談に過ぎなかった。
性欲という概念すらそこに存在しなかった。
彼はただ、鍵の掛かっていない浴室のドアを
ほんの少し押し開いただけだった。
立ちこもる湯気の向こうにうっすらと
娘の丸みを帯びた姿があった。
娘は中学生になっていた。
ついこの間まで一緒に湯船に浸かっていたというのに。
石鹸の香りの中に、
柔らかな女の身体の匂いを感じ、男は驚いた。
その時、娘が振り向いた。
大人の女性とは程遠い小さな胸の膨らみを携え
無防備に娘はそこに立ちすくんだ。
男と娘は一瞬目が合った。
長い一瞬だった。
男にとっては冗談めいた単なる日常の一コマに過ぎなかった。
娘の幼い身体に男は安堵していた。
そして、男はすぐにその一瞬を忘れた。
女はその一瞬を一生忘れなかった。
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今年は何度涙を流すのだろう。
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theme : うつ病(鬱病)、メンタルヘルス
genre : 心と身体











